【千葉市】小さなパン屋、モワティエさん
WRITTEN BY 格さん
緑豊かな農村地域にある「ギャラリーsfk(エスエフケー)」で、日本画家佐藤隆良(たから)さんのスケッチが初公開されています。鋸山(のこぎりやま)にある日本寺本堂の天井画とふすま絵を佐藤氏が制作し、現在は仏舎利塔の壁画を制作中。今年、日本寺が開創1300年を迎えるタイミングに合わせて、佐藤氏が30代から60代にかけて描いたスケッチの展示会を開催しています。実際に展示を見た感想や、ギャラリーのオーナー山鹿公子さんのお話とともに紹介します。

佐藤氏は、シルクロードや仏教をテーマにした作品を多く描いた平山郁夫氏の門下生で、日本美術院展で春季展賞や奨励賞などを受賞しています。鎌倉在住時に、日本寺開創1300年に向けた制作依頼を受けて館山市に移住し、2013年にギャラリー「遊水庵(ゆうすいあん)」をオープンしました。
遊水庵で佐藤氏の作品を目にした山鹿さんは、「うちで展示してほしい」と頼み込み、2019年にギャラリーsfkで佐藤氏の作品を展示しました。2024年に再び展示会を開こうと思いましたが、2025年の日本寺開創1300年に合わせてこの時期行うことに。
山鹿さんは古いものが好きで、水墨や水彩で描いています。「古いものの世界に入り込んで描きたい」と話す山鹿さん。
山鹿さん「佐藤さんの絵はモノを描くのではなく、時空を超えてその世界の中に行っている凄さがあります。私も、その世界の中に入りたい人だから、共感するの」
山鹿さんの話を聞きながら絵を眺めていると、1枚1枚の絵それぞれが、その絵の世界へ入るためのどこでもドアのように感じました。

スケッチは30代から60代の順に、ギリシャ、イタリア、インド、カンボジア、エジプト、日本へと続いて、本画2点とスケッチ30点が展示されています。
山鹿さん「これは、本画を描くための取材旅行のスケッチです。ふつうはスケッチを人に見せないし、売ることもしません。その場で汲み取って描いたこのスケッチがないと、本画が描けないからです」
人に見せることがないスケッチの展示を、「絵の勉強をしている学生や、若い方に見てほしい」と、山鹿さんは言います。
20歳のころから油絵を描き、定年後に日本画を始めたという男性が訪れました。絵の感想を求めると、「日本画のメインは、だいたい花鳥風月じゃないですか。油絵ではあるけど、日本画でこういう感覚はない。取材旅行でこれだけ描けるのは、すごいですね。これだけでも、作品として十分価値があるのではないですか?」と言いながら、絵に見入っていました。
山鹿さん「ここにいて、世界旅行をした気分になれて幸せ。最小限の色で描いてくれているから、自分で想像して楽しませてもらっています」

2003年にオープンしたギャラリーsfkは、山鹿さんの母文子さんの希望でつくりました。
「山奥のギャラリーだから、お茶を差し上げて、また来てみたいなと思っていただけるような作品を展示してください」
という、文子さんの想いを実現した場所です。文子さんは70歳で布絵をつくりはじめ、亡くなった85歳までに4000点のフクロウの作品を残しました。目が見えなくなっても、「耳が聞こえるから、ピアノを置いてお喋りするの」と言った文子さん。その言葉を汲み取って、ギャラリーでは音楽の演奏会も開いています。
ギャラリーの玄関に飾ってある布の曼荼羅は、文子さんの3回忌のときに山鹿さんが半年かけて制作したもので、存在感があって目を惹きました。展示スペースの裏側にも、山鹿 さんや文子さんの作品が並んでいるので、ぜひそちらもじっくり鑑賞して、気になるものがあれば山鹿さんから作品のストーリーを聞いてみてください。

【展示会詳細】
名称:佐藤隆良 スケッチ展
日時:~5月12日
11:00~16:00
休館日:火・水曜日
入場:無料
場所:ギャラリーsfk
〒294-0805 千葉県南房総市下滝田125-3
電話:0470-36-3052
【ライブ詳細】
名称:馬頭琴ライブ MIHO 美炎馬
日時:5月25日
14:00~16:00
会費:2500円(茶菓子付)
一部 竹取り物語
二部 ホワイトバッファローの伝説(アニメ映像+馬頭琴)
場所:ギャラリーsfk
〒294-0805 千葉県南房総市下滝田125-3
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バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。
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