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兵庫県 -神戸市中央区

狐の嫁取り!時空をこえて出現、花嫁と提灯行列が街をそぞろ歩いた日【神戸市】

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Hinata J.Yoshioka

生田神社に行くと和装した花嫁さんをよく見かけるのですが、この日は様子が全く違っていました。人の群れの隙間から拝殿を覗き込むと、結婚の儀式が行われていたのですが…

儀式が終わり、境内の階段に姿を現した花嫁をはじめ参列者たちが並んで記念撮影をしているその姿が、ちょっと不思議なのです。着物姿の親族一同は提灯を手に持ち、顔を隠す編み笠をかぶっていてかなりの異空間。

実は「狐の嫁取り」という、昔話に出てくるような物語的シーンを異国情緒あふれる神戸の街中で現代に再現してみようというこの企画。

始まりは2022年のコロナ禍に疫病退散の意を込めて行ったのが最初だったのだそうです。

記念撮影が終わり、婚礼の行列は神社の境内からゆっくりと外へ向かって歩き始めました。行列をひとめ見ようと待ち構えていた人々が道の両脇にずらりと並んでいます。

雅楽の楽隊が生演奏をしながら歩いて行くその後ろに、白無垢の花嫁が現れました。この花嫁さんは神戸ウエディング会議から選出された第 15代ウエディングクイーンだそうで、その他の行列の皆さんの大半は一般から募った参加者さんなのだとか。

行列を先導していく女性たちは、小さなスダレのようなもので顔を隠しています。古くからの祭りごとのようで何だか神聖な感じがしますね。

生田神社で普段に見かける神前式でも、皆さん和装をされています。境内をしなやかに歩く古来の結婚式が本当に美しくて、改めて日本の伝統美をじんわりと感じさせられます。

まるで昔にタイムトリップしたかのような、編み笠で顔を隠した行列が向こうから続々とやって来ました。もしかしたら今でもこういう花嫁行列が見られる地域があるかも知れませんね、何とも情緒あふれる風景です。

神社を出た行列を追っていくと、三宮のセンター街へたどり着きました。賑わう街の買い物客たちは、突然現れた花嫁行列に驚いて道を開けながらも、興味深げに彼らを取り囲んでいきます。

何とも不思議な空間が広がっています。雅楽や太鼓が鳴り響き、長く遠く続く花嫁行列の出現で、いつもの三宮センター街がまるで時間の軸が変わってしまったように思えるほど。

花嫁行列はそこから更に、三宮駅へむかい歩いて行きました。会社帰りの人々であふれる駅から高架沿いに、人々の流れの中をまるで夢物語であるかのように優雅に歩いていきます。

このイベントを企画した会社があるのですが、そこには「非日常的な体験を通じて人々の心に深く響く伝統文化の新しい魅力を届けたい。単なる保存や復元ではなく、時代に即した新しい息吹を与えたい」という想いがあったそうです。目にした人々はこの日、どんな風に感じたのでしょうか。

花嫁行列は更に歩みを進め、生田神社の方へと向かいます。私は共に歩いていくうちに、非日常的なものに身を任せる楽しさが大きくなってきて、街ぐるみでこんなに楽しい遊びをしていることにワクワクしてしまいました。

そして、それを受け入れている生田神社や神戸という街って、ホント素敵だなと思いました。神戸の街に新たな物語をつくる。やっている方も見ている方も、皆んなで一緒に作っている感覚があって、それが何とも言えず良かったです。

さて、だんだんと空は暗くなり花嫁行列は生田神社へと戻って来ました。提灯に灯りがともり美しく映えています。行列は神社内で帰りを待っていた人々によってあたたかく迎え入れられました。

静かに歩みを進める花嫁と柔らかな光たち。提灯のほの明るさが揺れて、うっとりするような光景。長い一日が終わりを告げていきます。

最後に花嫁行列は、今日のことが本当に夢であったかの如く、神社の入り口へと吸い込まれていくように歩き消えていきました。

この日の「神戸花嫁道中」は、まるで昔話のようなイベントでしたが、生田神社をはじめさまざまな神社では日常的に神前式が行われています。

その様子は開放的で誰でも外から様子を見られるようになっていて、とても神聖な空気感を放っています。

そんな神聖な時間に出会うべく、散歩がてら気軽に神社に足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと素敵な物語が見られるはずですよ。

生田神社

住所:兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2−1

営業時間7時~17時

直近イベント:2026年3月21日 稲荷祭餅まき

4月12日 生田祭り神幸祭(神輿行列)

4月19日 アコースティックフェスティバル

場所:JR三ノ宮駅、私鉄各線三宮駅より北へ徒歩10分

神戸花嫁道中2026(今年は終了しました)

【主催】
合同会社 Onice(オニス)
問い合わせ:info@onice.ooo
神戸花嫁道中 2026:https://onice.ooo/traditionalcultureparade2026ja/

WEB:https://onice.ooo

※本イベントに関する問い合わせは主催者までお願いいたします

この記事を書いた人

Hinata J.Yoshioka
Photo & Writer

Hinata J.Yoshioka

Website: https://hinatabook.com/wp/

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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