【南アルプス市】フルーツ王国南アルプス市の果樹栽培の歴史〜ふるさと文化伝承館にてテーマ展開催中〜
WRITTEN BY おがわひでいち
甲州市塩山一ノ瀬高橋の山中。白沢峠には、終戦後に米軍より払い下げられた車両が、かつて林道だった場所に打ち捨てられています。風雪に耐えて残る姿に、存在を知る人達は「白沢峠の廃トラック(ダッジ)」と親しみを込めて呼んでいます。

日曜日なので混雑を想定して少し早めに自宅を出発。国道411号大菩薩ラインを、丹波山・奥多摩方面に向かって進みます。

大菩薩ライン最高点の柳沢峠。柳沢峠茶屋には、既に多くのライダーや登山者らのバイク・車が止まっていました。

峠を越えて下り坂。右手に甲州市消防団神金分団第八部の詰所があり、その向かい側に高橋川に沿って上っていく道があるので、左折して進みます。

基本、真っ直ぐに進みますがこの分岐だけ注意。左へ進みます。

廃集落?の間を抜けて行くとゲートがあります。広さがあるので、ここに車を止めます。

厳重なゲート。脇から車両(バイク・自転車)が通り抜けられないようにしています。徒歩は禁止されていません。ちなみに、地域的には山梨県甲州市ですが、周辺一帯は東京都の水源地となっているため、管理は東京都水道局が行なっています。

ゲートを抜けてしばらくは林道歩き。整備されているので歩きやすい道です。高橋川のせせらぎが耳に優しい。

途中、ダート林道と交差します。真っ直ぐ森の中へ進みます。

流石は東京都の水源地。多摩川の源流域は水が綺麗です。

林道との交差点から左側を注意して見て行きますと、白沢峠へ続くルートの橋があります。見落としやすいので注意が必要です。

沢沿いにルートが続きます。

ルート上には全部で4つの橋があります。沢のせせらぎと鳥の声を聞きながら歩くのは最高に気持ち良いです。

広葉樹の森はよく管理されていて明るく見通しが良いです。

およそ45分くらいで白沢峠へ到着です。遠くに目的の廃トラックがチラリ見えています。

奥秩父登山の中継点でもあります。右へ進むと笠取山。左へ進むと鞍掛山。

ここが白沢峠です。

白沢峠の廃トラック。かつて林道だった場所で、今は防火帯の役割を担っている感じ。トラックは木材の運搬に使われていた米国ダッジ社製wc54と思われます。戦後、民間に払い下げられたもので、筆者の知り合い宅(一ノ瀬高橋)には同型の不動車が屋根下保管されていました(現在は不明)

荷台から木が生えています(多分、山桜の類)

デフケースを囲むように生えています。時の流れを感じさせます。残念なことに荷台に中身入りのペットボトルが放置されていました(回収しました)何処であろうとダメですが、特に環境保全を重視する東京都の水源地において、そのような行為は厳に慎みましょう。

米国製なので左ハンドルです。ドアには銃痕のようなものが。

結構コンパクトな車内。

ボンネット内のエンジン。

この佇まいが堪らなく素敵に感じます。何かの原因で林道に打ち捨てられたトラックは、何十年もこの場所で風雪に耐えてきました。まだしばらくはこの姿を残したまま、水源の管理者や登山者を出迎えてくれる事でしょう。

絵になる廃トラックです。

広い空間にポツンと佇む。

冬に雪原の景色も撮ってみたくなります。

前回の訪問は6年前でした。次の訪問はいつになるか分かりませんが、ここに廃トラックがある限り、また歩いて逢いに来たいと思います。

最初の橋が見えると安心です。

暑い時期に足を入れて涼みたくなります。

最高に良い天気でした。歩いていると自然と笑顔になっています。

ゲートが見えて今回の山歩きはおしまいです。
白沢峠の廃トラックは、戦後日本の経済復興に大きく貢献してきたと思われます。林業が全盛で山に人の関心が強くあった時代、どれだけ多くの木材を運んでいたのでしょうか。現役時代の様子を見ることができたら嬉しいですが叶わない願いですね。いつまでその姿が残っているのか分かりませんが、かつて戦後復興を担った貴重な遺産です。可能な限りその場にあり続けて欲しいと筆者は思います。
白沢峠までは、管理車両が通れる林道を経由して、途中から登山道に変わります。訪れる際には、軽装ではなく日帰り登山の装備でお願いします。ルートは殆どが問題ありませんが一部不明瞭な箇所があります。周辺は細かい沢筋と尾根が入り組んでいるので、道を外れると非常に危険です。山歩きに慣れていない方は現地をよく知る人や登山経験者と共に訪れるようにしてください。
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おがわひでいち
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