【京都市】右京区『太秦』の「太秦キネマ・ストリート」&「大映通り商店街」で日本映画の歴史を体験!
WRITTEN BY RICA
京都の冬の恒例企画「京の冬の旅」では、普段は非公開となっている文化財が特別公開されています。
第60回の記念すべき2026年の公開寺院の一つとして注目を集めているのが、上京区の古刹・『光清寺』。

庭園文化と民間伝承、そして仏教美術が一堂に会する貴重な機会として、多くの参拝者や文化ファンの関心を集めています。

光清寺は、寛文9年(1669年)に伏見宮貞致親王によって創建された歴史ある寺院。

本堂には平安時代の仏像である聖観世音菩薩立像が安置され、静謐な空気の中で信仰の歴史を今に伝えています。
慈悲の象徴として崇敬されてきた観音菩薩は、伝慈覚大師円仁作と伝わり、古くから人々の信仰を集めてきた尊像。
京の冬の旅では、この由緒ある本尊を間近で拝観できる点も大きな魅力となっています。
光清寺を語るうえで欠かせないのが、昭和を代表する作庭家・重森三玲による二つの庭園。

本堂前に広がる枯山水庭園「心和の庭」は、白砂、苔、石によって寺の山号「心和山」にちなむ「心」の字を表現した独創的な庭園。
伝統的な枯山水の技法を用いながらも大胆な造形が特徴で、昭和庭園史を語るうえで重要な作品とされます。
四つの島状の構成によって文字を描き出す手法は他に類例が少なく、庭そのものが精神世界を象徴する芸術作品として高い評価を受けています。
一方、庫裏前に配された「心月庭」は重森三玲晩年の作品。
州浜形の台座に白砂の砂紋を引き、須弥山を象徴する石組が据えられるなど、宇宙観や仏教思想を表現した抽象的な庭として知られます。
幾何学的な構成と精神性の融合は、三玲庭園の集大成とも言える存在。
ほっこりさせてくれる庭園です。
光清寺には、地域の伝承を今に伝える文化財も残されています。
江戸時代に奉納された「浮かれ猫図」の絵馬は、「出水七不思議」の一つに数えられます。

伝説では、描かれた猫が絵から抜け出して動いたと語り継がれ、人々の想像力と信仰心を象徴する存在として知られています。
京都には数多くの怪異譚や民俗伝承が残るが、寺院に残された絵馬という形で伝わる点が特徴で、文化史や民俗学の観点からも興味深い資料となっています。

「京の冬の旅」は、観光客が比較的少ない季節に京都文化の深層に触れてもらおうと始まった企画で、非公開文化財を特別に公開することで知られます。
光清寺では、庭園芸術、仏教美術、民間伝承という三つの文化要素を同時に体感できる点が大きな魅力となっています。
雪景色や澄んだ冬空の下で眺める枯山水庭園は、四季の中でも特に静けさと精神性を際立たせます。
訪れた人々は、石や砂が織りなす造形の中に、日本文化の美意識と祈りの世界を感じることができるでしょう。
公開期間
2026年1月9日(金)~2月23日(月・祝)
※1月18日(日)、2月8日(日)は拝観休止
公開時間
10:00~16:30(受付終了16:00)
※1月25日(日)、2月1日(日)・15日(日)は13:00~
住所
京都市上京区出水通六軒町西入七番町339
(Yahoo!ニュース掲載2026年2月5日)
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RICA
京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。
フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。
日本映画の発祥時より美術装飾や小道具、祭などに携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術、伝統工芸、伝統産業や教育まで幅広く活躍中。
『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。