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大阪府 -泉佐野市

【泉佐野市】保育園でも幼稚園でもない。AI 時代に必要な「生き抜く力」を育む『日本初の幼児教室』開校

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旅する日々の記憶と記録。matka08

「AIが子どもたちの未来の仕事を奪うかもしれない」

――この漠然とした不安は、いま多くの保護者の共通認識となっています。

予測不能なAI 時代が本格的に幕を開け、従来の「正解」を教える教育は、その有効性を失いつつあります。
この課題に応えるべく、2025 年 11 月、自然の原風景が広がる上之郷に「ひらめきのいえ」が開校しました。

保育園でも幼稚園でもない、新しい教育哲学に基づいたこの場所は、AIには代替できない本質的な「生き抜く力」の育成を目指す日本初の幼児教室です。

*「ひらめきのいえ」は、0歳から6歳を対象に、モンテッソーリ教育を軸に独自の「ひらめきじかん」などの新しい教育プログラムを提供しています。

“学び舎”は、年を経た日本家屋

「ひらめきのいえ」
「ひらめきのいえ」

「幼児教室」と聞いて、洗練された学習塾の光景をイメージしていましたが、目の前に現れたのは、長閑な街の風景に溶け込むどこか懐かしい古民家。

年を経た日本家屋を「令和の学び舎」として蘇らせました。

教室に到着した子どもたちは、まず自分の靴を下駄箱へ、カバンを定位置の棚へと、 ごく自然な動作で納めます。

11月に開校したばかりの「ひらめきのいえ」では、すでに20 名の子どもたちが好奇心のままに学びをはじめています。

この教室の大きな特徴は、モンテッソーリ教育をベースに、自然体験アート異文化理解郷土教育を織り交ぜながら、子どもたちの個性と強調性を大きく伸ばしていく、総合的な学びの環境を提供している点です。

知識の詰め込みではなく「失敗してもいい」という安心感の中で自ら問いを立て、 解決する力を育むことを最優先しています。

ここでは、あえて一般的な保育園・幼稚園で行われていることはやりません。
知的好奇心を刺激する独自の教材(教具)や環境を提供し、子どもたちの「なぜ?」 を学びに繋げることを大切にしています。

モンテッソーリ教育とは?

「子どもには自ら育つ力がある」という哲学に基づいた、世界で実践される教育法。 GoogleやAmazon、そしてAppleの創始者といった、世界のトップリーダーの多く がモンテッソーリ教育を受けています。

「からだあそび」でスイッチ ON

「ひらめきのいえ」の時間割は以下の通りです。

(画像提供:ひらめきのいえ)
(画像提供:ひらめきのいえ)

ブルーが0歳児クラス、ピンクが1~2歳児の親子クラス、黄色が3~6歳児の幼児クラスです。当面は、木・金・土曜日のみ開校し、定員も6割に絞って運営するとのこと。

現在通う子どもたちは、「ひらめきのいえ」の大切な土台を共につくる「0 期生」です。
それゆえ、焦らず、一つひとつの環境を丁寧に育んでいきたいという想いから、このような運営形態を選択されています。

取材日は、親子クラスにおじゃましました。

子どもの目線にあわせた家具や教材が整然と並ぶ教室は、伝統的な木のぬくもりと モダンな機能美が美しく融合しています。
子どもたちが穏やかに創造性を伸ばすのにぴったりな環境です。

大きなお庭が眺められる大広間は、まるで“おばあちゃんの家”のよう
大きなお庭が眺められる大広間は、まるで“おばあちゃんの家”のよう

簡単な自己紹介を終えたら、いよいよ「ひらめきのいえ」独自の創造性を育む時間 へと移ります。まずは広いお庭で自由な「からだあそび」からスタート。その後、「ひらめきじかん」へ。

ここでは、テーマは子どもたち自身が決め、先生や保護者は見守りながら、必要最低限の「きっかけ」を与えるスタイルで学びを深めます。

体を動かす「遊び」には、集中力を高めるための重要な意味が込められている、と 「ひらめきのいえ」代表の田上 久夏(たがみ ひさか)さんは話します。創作活動に入る前に、まず体全体を思い切り動かすことで、脳と体の緊張がほぐれ、 集中力・発想力・感受性が最大限に引き出されるのだといいます。

五感をフル活用した活動を通して、子どもたちは「受け身」から「主体的な学び」 へとスイッチONするのですね。

一人ひとりの興味やペースに合わせて、知的好奇心と感性をじっくり育てていくのが、この教室の最大の特徴です。

あかちゃんの授乳スペースも、
あかちゃんの授乳スペースも、
ねんねスペースもあります
ねんねスペースもあります

「ひらめきじかん」(自由選択型)

たっぷり体を動かしたあとは、そのインスピレーションを形にしていきます。

「ひらめきじかん」は「ひらめきのいえ」の核となる時間です。子どもたちは、アートスペースや教具を用いて、自由に想像の翼を広げることができます。

アートスペース
アートスペース
年齢別、目的別にズラリと並んだ教具には、すべて「終わり」があり、達成感を味わえる
年齢別、目的別にズラリと並んだ教具には、すべて「終わり」があり、達成感を味わえる

ここでは、子どもたちが自ら生み出したテーマに対し、失敗を恐れることなく試行錯誤できる環境を提供しています。自ら問題を発見し、解決する力や創造性を育む ことは、社会で生き抜く強さ、すなわち「折れない心」を養います。

“モンテッソーリ教育”と聞くと、つい「お受験」を連想しがちですが、この教育理念の根本にあるのは日常生活を学ぶことだと田上さんは話します。

そして、その日常生活を体系的に学ぶために欠かせないのが、子どもたちの探求心と集中力を引き出す「教具」です。

「いたずら」は、実は物理実験?

一部の教具を「ひらめきのいえ」共同代表の冨嶺 梓(とみみね あずさ)さんにご紹介いただきました。冨嶺さんは、ご自身も英会話教室の先生として活躍されており、 この教室では園長先生を務めていらっしゃいます。

最初にご紹介いただいたのは、主に1歳から2歳の子どもを対象とした木製教具。

穴にボールを入れて、引き出しから出すというシンプルな遊び。この仕掛けは、「見えなくなったものも必ず戻ってくる」という物の永続性の感覚を学ぶのに役立つそう。これは、母親が一時的に見えなくなっても必ず戻るという 安心感につながると、冨嶺さんは話します。

一見すると楽しい遊びに見える簡単な作業に、教育的な意味が込められていることに驚かされました。

モンテッソーリ教育では、教具を使った遊びを「お仕事(活動)」と呼びますが、本稿では馴染み深い「遊び」という言葉を用いています。

次にご紹介いただいたのは、カラフルなゴムが愛らしいこちらの教具。

これは、小さな輪を広げて棒に通すという繊細な作業を繰り返し行うことで、靴下を履く動作といった日常生活の習得につながります。

大人でも気を抜くと入らないほど根気と集中力が必要なこの作業は、単なる遊びではないことがわかります。

ふと、家庭でよく見かける“ある日用品”に目が留まりました。

いわゆる「箱ティッシュ」を手づくりで再現した教具です。 子どもがティッシュをばらまく行為は、親にとっては困りごとです。
ところがそれは、「つながったものを引き出す力や摩擦力を試す立派な物理実験」なのだそう。この新しい視点を知れば、子どもの「いたずら」が「知的好奇心あふれる実験」に変わり、日常のイライラは解消されるかもしれません。

「ひらめきのいえ」では、こうした子育ての「なぜ?」に対する新しい視点を数多く発信しています。

教具はほかにも、日常生活に直結するもの具体物で感覚的に学ぶ算数世界に触れる文化教具など、彩り豊かな五感で楽しめるものが豊富に揃っています。

何もないことが「0」という名前があることを知る。子どもは意外に“その感覚”がないという
何もないことが「0」という名前があることを知る。子どもは意外に“その感覚”がないという
「見て、触れて、操作する」ことを通して量や形といった抽象的な概念を感覚的に理解する
「見て、触れて、操作する」ことを通して量や形といった抽象的な概念を感覚的に理解する
遊び感覚で取り組みながら、世界の多様性を学び、地理や文化への関心を高める
遊び感覚で取り組みながら、世界の多様性を学び、地理や文化への関心を高める

この教室を訪れて、とても印象的だったことは、「保護者の声」が聞こえないこと。
好きな場所で、好きなことに没頭している子どもたちを、保護者は一歩引いて静かに見守っています。

英語は耳に、目に触れる程度。世界には様々な言語が存在することを知る。これが異文化理解へ の第一歩となる
英語は耳に、目に触れる程度。世界には様々な言語が存在することを知る。これが異文化理解へ の第一歩となる

モンテッソーリ教育における親の役割は、子どもの内なる声(自分でやりたい! という気持ち)を尊重し、その成長をそっと見守ることです。

使う道具は、すべて“本物”

アートスペースで画家さながらに大きな筆をダイナミックに走らせている 2 歳の女の子に出会いました。

さっきお庭で体験した「山登り」をイメージして描いているのかなぁ?
さっきお庭で体験した「山登り」をイメージして描いているのかなぁ?

家庭ではなかなか許容できないような、大胆で自由なお絵描き体験を満喫しています。
すると、あっという間に次の興味へと移り、「ハサミ遊び」に夢中になりはじめました。

もしこれがご家庭だったら、「もう少し一つのことに集中して続けてほしい」と思ってしまうかもしれませんね。
子どもたちの興味は、まさに「インスピレーション の流れ」です。

「ひらめきのいえ」では、子どもたちの「今、これがやりたい」という衝動とひらめきを何よりも尊重し、その気持ちを追いかけることを大切にしています。一瞬で別の素材に心惹かれたとき、それを止めずに追体験させることで、 発芽の芽を摘まないようにしているのです。

そして、この教室で使う道具はすべて“本物”です。

そっと、丁寧に。自己コントロールを学ぶ大切なひととき。ガラスのコップを使って“水を移す” 日常動作を学ぶ
そっと、丁寧に。自己コントロールを学ぶ大切なひととき。ガラスのコップを使って“水を移す” 日常動作を学ぶ

大人が「危ないから使わせない」と遮断するのではなく、「安全な使い方を教え、信頼して任せる」という姿勢が、子どもたちの潜在能力を引き出す鍵となります。
本物の道具を使う環境では、当然ながら失敗や小さなケガのリスクはあります。ここでは、失敗を避けさせることよりも、失敗やケガから「学ぶこと」を何よりも 大切にしています。

裏庭は「小さな地球」

「まるでお山のような裏庭があって、そこには小さな川もある!」

その場所がお気に入りだという保護者の方からの前情報が、ずっと気になっていました。
そんな話を聞くと、大人だって冒険心がくすぐられます。

その裏庭では、つい先ほどまでアートスペースでお絵描きをしていた女の子が、砂場で遊び、小山をかけ登り、川で生きもの調べをしていました。

「日本の文化に触れ、自国への愛着を育むきっかけになってほしい」という願いが込められた日本瓦を再利用した素敵な砂場
「日本の文化に触れ、自国への愛着を育むきっかけになってほしい」という願いが込められた日本瓦を再利用した素敵な砂場
気温が18度を超える日であれば、水遊びもできちゃう
気温が18度を超える日であれば、水遊びもできちゃう

この裏庭は、「小さな地球」と名付けられた子どもたちの冒険心をくすぐる、とっておきの場所。有機物の循環と生成を促す環境づくりが徹底された、生命力あふれる空間です。

一見すると「危険なのでは?」と思う個性豊かな石たちも、あえてそのままに
一見すると「危険なのでは?」と思う個性豊かな石たちも、あえてそのままに

たとえば、竹や枯れ葉を土と交互に重ねてミルフィーユ状の地層を作ることで、有機物が絶えず生まれる土壌を意図的に作り出しています。

田上さんは、自然界の営みを理解することは、変化の時代を生き抜くための豊かな人生の土台となる、と話します。

また、敷地内にあるビオトープ(生物が生息する川)は、生命の多様性を凝縮した水辺の生態系です。

そこでは、メダカ、カエル、ヤゴ、タニシ、トカゲ、エビといった、川辺に息づく様々な生き物たちが共生し、調和のとれた小さな自然を形成しています。

そして、裏庭のシンボルである「ぶどう棚」は、実りの喜びとともに大切な教訓を 伝えます。

来年の秋の収穫を目指して、子どもたちと一緒に甘酸っぱいぶどうを育てます
来年の秋の収穫を目指して、子どもたちと一緒に甘酸っぱいぶどうを育てます

収穫の時期には、虫や鳥たちといった自然の住人たちと、たわわに実る「食べもの」を分かち合う経験も。

この営みを通して、子どもたちは「思い通りにならない現実」「他者のために譲り合う姿勢」を学び、生命の循環について深く思索する貴重な 機会を得るといいます。

この裏庭は、人間と自然が共生し、互いの存在を認め合う、豊かな哲学を育む場なのです。

「折れる大人」と「折れない大人」

地域活性化のためのデジタルソリューションやブランディング支援を手がける株式会社 MORE ECHOES(モア エコーズ)の代表も務める田上さんは、大人のチームマネージメントを行う中で、ある疑問に直面しました。

それは、「折れる大人」と「折れない大人」の違いはどこにあるのか、という問いです。

そこで知ったのが、モンテッソーリ教育が提唱する0歳から6歳(敏感期)までの「教育」が、その後の大人のパーソナリティに深く影響しているという事実でした。
この時期に、自分で考え、失敗を乗り越える経験を積むことで、「自発性」「粘り強さ」「自己肯定感」といった非認知能力が養われ、それが大人になっても揺るがない「折れない心」の土台となる、とご自身の経験からも強く確信しています。

「こぼした水を雑巾で拭く→洗って干す」といった生活に必要な一連の動作も、大切な学びのひとつ
「こぼした水を雑巾で拭く→洗って干す」といった生活に必要な一連の動作も、大切な学びのひとつ

指先ひとつで情報が手に入る時代に

AIの進化により、必要な知識は指先ひとつで手に入る時代となりました。

予測不能な未来を生き抜くために、知識を詰め込むだけの学びから、非認知能力を育む学びへと大きく視点を変えていく必要性を感じます。

しかしながら、社会全体の教育システムはまだこの変化に追いついていません。それゆえに、習い事などの活動を通じて、未来を生きる子どもたちが持つ可能性を、わたしたち大人が共に引き出し、育んでいくことが求められます。

かけがえのない幼児期をどのように過ごすか。その時間の質こそが、その後の人生で築かれる「大人」の礎(いしずえ)となります。

現在「ひらめきのいえ」では、教室の新しいお友達(0期生)を募集しています。
詳細なカリキュラムや募集要項につきましては、「ひらめきのいえ」公式ホームページ(外部リンク)をご確認くださいね。

将来的には、地域の方々を招き、社会とのつながりや経済の仕組みを実体験として学ぶための「マルシェ」の開催も検討しているとのこと。そんなワクワクするようなお話を聞きたい方は、ぜひ一度、見学に訪れてみてはいかがでしょうか。

時代の流れにあわせて習い事の優先順位を見直す、良いきっかけになりそうです。

【基本情報】

スポット名:「ひらめきのいえ」
公式ホームページ(外部リンク)
公式Instagram(外部リンク)
公式LINE(外部リンク)
住所:泉佐野市上之郷2352
(Googleマップ参照)
開校日:火曜~土曜
休校日:日曜・月曜
駐車場:あり
*正楽寺さま(向かい)への駐車は、ご遠慮ください。道を挟んだ民間駐車場の奥にある砂利の区画(18台)をご利用ください。
取材協力 「ひらめきのいえ」
代表 田上 久夏 様 冨嶺 梓 様
*記事内容は取材当時のものです。
*体験教室へのお申し込み、その他お問い合わせにつきましては、公式LINEよりお願いいたします。

この記事を書いた人

旅する日々の記憶と記録。matka08
ライター

旅する日々の記憶と記録。matka08

大阪・泉州在住。
7年の広告制作ディレクションを経て、2022年から4年間、Yahoo!ニュースにて地域記事を執筆。
計8回の最優秀記事賞(MVA)を受賞。
2026年春、同メディアの筆を置き、現在はウェブメディア等での執筆を続けながら、自身のマガジン『Blank.』の創刊に向けて、日々奮闘中。
フィルムカメラとノートが相棒。

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