【千葉市】小さなパン屋、モワティエさん
WRITTEN BY 格さん
木更津市にある八剱八幡神社(やつるぎはちまんじんじゃ)で、『古事記』や『日本書紀』に登場する弟橘媛(おとたちばなひめ)を描いた舞台が上演されます。出演者は、国内外で活躍する舞踊家や、アメリカ生まれの尺八奏者などユニークな面々。今回の上演について、伎音戯座(わざおぎざ)舞踊家であり、富津日本舞踊協会会長でもある、伎音戯律与(わざおぎりつよ)さんに話をうかがいました。
写真:富津市岩瀬海岸にある「弟橘媛」像 写真提供:茂木健一
みなさんは弟橘媛について、どのくらいご存知でしょうか。日本神話の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の妃といえば、分かりやすいかもしれません。日本武尊が相模国(神奈川県)から上総国(千葉県)へ船で渡ろうとしたとき、突然海が荒れ狂いました。弟橘媛は荒れ狂う海へと身を投げ、海神の怒りを鎮めて日本武尊を守ったと伝えられています。
無事に上総国へ渡った日本武尊は、弟橘媛を想って歌を詠みました。
「君さらず 袖しが浦に立つ波の その面影をみるぞ悲しき」
この「君さらず」が転じて「木更津」の地名になったと伝えられています。また、弟橘媛の袖が袖ヶ浦付近に漂着したことから「袖ケ浦」と名づけられたともいわれています。
今回の上演場所である八剱八幡神社は、日本武尊が弟橘媛を想ってとどまった場所として、日本武尊を祀っています。その場所で、弟橘媛の物語が上演されます。
弟橘媛舞台化のきっかけは、2019年に内裏塚(だいりづか)古墳伝説の「末の珠名(すえのたまな)」を富津市内で上演した際、「次は弟橘媛を演じてほしい」という声を幾度となくもらったことだと伎音戯さんは話します。
上総の地に深く根付いた大きな存在に、なかなか踏み出せないままコロナ禍に入り、月日だけが流れていきました。2025年5月、ヤマトタケルの東征に際し、房総半島で抗戦したとされる英雄「阿久留王(アクルオウ)」を描いた『失われた英雄 新・阿久留王伝説』の著者・露崎清美氏に出会います。
「露崎氏の著作や地域史への想いに深く心を動かされ、この物語を舞台として立ち上げたいという機運が生まれていきました」と、伎音戯さんは当時を振り返ります。伎音戯さんの師匠である音羽菊公(おとわきくひろ)さんが原作をもとに台本を書き下ろし、今回の舞台化へと至りました。

出演者やスタッフもまた、「地域の文化を未来へ繋げたい」「袖ケ浦・木更津・君津・富津に伝わる物語を誇りとして残したい」という想いで集まった人たちです。
伎音戯さん「八剱八幡神社は、日本武尊を御祭神としてお祀りする特別な場所です。その特別な地で、この土地に残る愛の物語を舞台として再構築することも、大きな意味を持つと感じています。地域に今なお生き続けている記憶と舞台芸術が交差する時間を、ぜひ味わっていただければと思っております」

今回の公演は地域文化を次世代へつなぐことを願い、学生にも見てもらえるよう入場無料になっています。舞台制作・美術・広報活動のため、スポンサーを募集しており、協賛者は13時開演の特別公演に招待される流れになっています。詳細は「弟橘媛スポンサー募集」ページをご確認ください。
名称:-弟橘媛- 古事記・日本書紀に記されたかずさの愛の物語り
日時:2026年6月28日(日)
協賛者様ご招待13:00開演(12:30開場)
入場無料17:00開演(16:30開場)
場所:八剱八幡神社(〒292-0831 千葉県木更津市富士見1丁目6-15)
参加費:スポンサー協力もしくは無料
公式ページ(外部リンク)
取材協力:伎音戯律与
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バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。
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