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WRITTEN BY RICA
京都に住んでいながらも、普段はなかなか触れる機会のなかった西陣織。
そのモノづくりに触れるべく、西陣織製品の企画・製造・販売を手掛ける木村卯兵衛株式会社を訪ねました。

木村卯兵衛株式会社は、なんと元文三年(1738年)創業という、二百八十余年の歴史を持つ老舗です。
現在の社長である十代目木村卯兵衛氏が、2012年の就任後に蔵を整理した際、貴重な発見があったそうです。

いかにも歴史のありそうな書物。
蔵から見つかったそれは、文政期に織られた西陣織の紋帳や打掛など、当時の職人の技を今に伝える貴重なものでした。

「御紋本集」と名付けられたその紋帳は、現在では織られていない幾何学的な文様や、再現が難しい複雑な色使いの図案などが克明に記録された、今で言うデザイナーのスクラップブックのような存在です!!
そして今回、特別にその蔵の中へと足を踏み入れさせていただきました。

古い道具や帳票が静かに積み上げられています。

ひんやりとした空気の中には、創業以来、積み重ねられてきた歴史の重みが漂っていました。
蔵から見つかった「御紋本集」の図案に、現代的な色使いや素材を取り入れるなど、現代的なアレンジを加えて西陣織を企画されています。
驚くべきことに、「御紋本集」から現代に甦った図案は、古さを感じさせない、むしろモダンなデザインとして私たちの目に映ります。

二百八十余年の時を超えて、その美意識が色褪せることなく輝きを放っていることに、西陣織の奥深さを感じずにはいられません。
伝統を重んじながらも、木村卯兵衛株式会社は時代の変化を敏感に捉え、積極的に対応しています。

きものサローネのランウェイイベント「TOKYO KIMONO COLLECTION」への出展や、年間約10億トン廃棄されているバナナの茎の繊維(バナナクロス)を使用したSDGsへの取り組みなどを通して、西陣織の新たな可能性を追求する姿勢は、老舗でありながら常に革新を続ける精神を示していると言えるでしょう。
今回、特別に見せていただいた「御紋本集」は、まさに歴史の証であり、職人たちの情熱と技術の結晶でした。
一枚一枚の図案に込められた繊細な美意識と、それを現代に蘇らせようとする木村卯兵衛社長の熱意に深く感銘を受けました。

代表取締役社長の木村卯兵衛さん
二百八十余年の時を超え、今なお輝きを増す木村卯兵衛株式会社の歴史と革新への挑戦は、日本の伝統工芸の未来に希望を感じさせてくれました。
関連情報
京都ビジネス (京都商工会議所公式Instagram)
《木村卯兵衛株式会社》
所在地 京都市上京区大宮通り元誓願寺下る北之御門町568
電話番号 075-441-0131
公式ホームページ
https://kimurauhei.secure.idchosting.jp
公式Instagram
https://www.instagram.com/sasayauhei
取材協力:
木村卯兵衛株式会社
京都商工会議所
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ものづくり、ビジネス、ネイチャー、アート、ミュージアム、イベントなどを中心に、幅広く取材と執筆を行います。
その他、キャンプ、フィッシング、バイクなど、旅行やアウトドア領域にて執筆中。
2024年~2026年 Yahoo!ニュースエキスパート 地域クリエイターとして活動
2024年7月度地域クリエイターMVA受賞