【千葉市】小さなパン屋、モワティエさん
WRITTEN BY 格さん
ホタルが飛び交う里山で、毎月仕込まれているクラフトマッコリがあります。その名は「かなマッコリ」。館山市神余(かなまり)で館山市産の米を使用し、地元で丁寧に仕込まれているかなマッコリの醸造現場にお邪魔しました。
醸造所があるのは、毎月第3土曜日に開催されている「ふれあい神余の里マルシェ」の会場、「ふれあい神余の里」です。

使用している米は、マルシェを立ち上げたときから米を出荷している「まえだファーム」のもの。田んぼがイノシシの被害に遭ったとき、マルシェの主催者であり、有害鳥獣捕獲従事者支援サービス「イノカリ」を主催している松坂義之さんに相談したのがきっかけでした。
マルシェでは、地元で採れた米や野菜、ジビエ肉などと一緒に、かなマッコリや原酒、特濃原酒、クラフトサケや、クラフト酒粕などを量り売りしています。

私がかなマッコリに出会ったのも、このふれあい神余の里マルシェでした。リピーターたちは容器を持参していましたが、100円で容器の購入も可能です。価格はなんと、かなマッコリ900ミリリットル500円!ワンコインで、手作りマッコリを堪能できるのです。
酒好きとしては、この現場を素通りすることはできません。自然に容器を買い求め、かなマッコリを購入している自分がいました。濃厚で酸味があり、販売されているマッコリとは違った程よい酸味が、個人的に大ヒット。ぜひ、仕込む様子を見たいと思い、仕込みの日にお邪魔することにしました。
中心となってかなマッコリを仕込むのは、株式会社ふれあい神余の里取締役の鈴木祐一郎さん。仕込みに使う麹は、まえだファームの米を使って鈴木さんの奥さんが手作りしたものです。

前日から米を浸水し、翌日9時ごろから5時間ほどかけて3人で作業を開始。この日仕込んだ米の量は、27キロ。一つの蒸し器に6.25キロずつ入れ、1時間ほど蒸したものをほどよく冷ましてから専用の冷蔵庫に入れ、麹と麹菌を加えてから温度管理をして発酵させます。

かなマッコリとクラフトサケの違いは、麹の種類です。クラフトサケはどぶろくと同じ作り方で、黄麹を使用。マッコリは白麹を使います。
翌日から1日1回、10~15分ほどかけて寸胴鍋の中身を混ぜます。初日は米状だったものが、日を追うごとに液体が上がってくるのだそうです。2週間後に濾過した液体を、原酒として販売。固体はミキサーにかけ、原酒と混ぜて特濃にします。さらに、特濃に水を加えたものが、かなマッコリです。当初はかなマッコリのみを販売していましたが、原酒や特濃も「おいしいから飲みたい」という声を受け、販売するようになりました。
初めてかなマッコリを仕込んだのは2024年4月で、27キロの米から130リットルのかなマッコリができたそうです。
鈴木さんは大田区でビール工場を営んでいますが、どうしてマッコリをつくろうと思ったのか聞いてみました。それは、「かなマッコリってネーミング良くない?」という、松坂さんの一言から始まったのだとか。

鈴木さん「松坂さんの、ネーミングありきで作ることになりました。人工甘味料が入っていないマッコリは韓国にはありますが、日本にはないから作りたかったのもあります。2023年の秋にマッコリの話が出て、半年でライセンスを取りました」
かなマッコリの原材料は米と米麹(こうじ)、酵母のみで甘味料を添加していないので、甘ったるくなく酸味があり、「ここのマッコリなら飲める」と言う人も多く、甘いマッコリが苦手な人にも好まれる味わいです。

鈴木さん「かなマッコリは酸味があるので、肉や辛いものにも合います。サイダーで割って食事と一緒に飲んだり、ジュースで割る人もいます。原酒は料理を選びません。昔の日 本酒に近いですが、日本酒よりも酸味があって、焼肉や油ものにも合います。特濃は、濃さをそのまま楽しむ感じです。特濃はマルシェでしか販売していませんが、リピーターが多い人気商品です」
かなマッコリのアルコール度数は8度、原酒と特濃原酒は14度だそうです。お酒が飲めない人には、クラフト酒粕がおすすめ。お味噌汁に入れると簡単に美味しくなって使いやすいですが、キクイモやジャガイモの炒め物に加えると、チーズのような味わいが出て風味が豊かになり、赤ワインが飲みたくなります。

私の場合は、もともと濁り酒が好きなこともあり、クラフト酒よりも断然かなマッコリの方が好みで、次はいつ買いに行けるか、スケジュール帳とにらめっこしています。ちなみに、次回のふれあい神余の里マルシェは、5月17日土曜日です。自分好みの手づくりのお
酒を探してみてください。
【販売場所詳細】
名称:ふれあい神余の里マルシェ
日時:毎月第3土曜日
09:00〜13:00
場所:〒294-0023 千葉県館山市神余1354-4
公式webサイト
取材協力:株式会社ふれあい神余の里
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バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。
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