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千葉県 -鋸南町

250キロの砂漠を走破!サハラマラソン完走者たちのリアルな声【鋸南町】

2025年サハラマラソン出場者日本人女性最年少の佐々木朱珠さん 写真提供:報告会主催者
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鍋田ゆかり

6000人ほどの人口を有する鋸南町(きょなんまち)は、字のごとく鋸山(のこぎりやま)の南にある小さな町です。2025年6月、海と山に囲まれたこの町に、サハラマラソン日本人女性最年少出場者を含む3人の出場者が集います。なぜ鋸南町に、サハラマラソンの出場者が集まるのか。去年に引き続き町で「サハラマラソン完走報告会」を開いている佐谷恭さんに、サハラマラソン報告会開催のきっかけや、佐谷さんが関わっているカフェ「パクチー銀行」での関連イベントについて教えてもらいました。

サハラマラソンをきっかけに

パクチー銀行でお客さんと話す佐谷さん
パクチー銀行でお客さんと話す佐谷さん

人生にサハラマラソンとは無縁の人が、サハラマラソンに触れていつもと違う感情を持ってほしい。そう考えた佐谷さんは、2024年のサハラマラソンに出場する友だちに、「報告会をやるから、出場者をたくさん連れて来て」と言いました。無事に完走した友だちは、出場者や運営スタッフに声をかけ、8人ものサハラマラソン完走者を鋸南町に連れて来ました。

2024年サハラマラソン報告会の様子 写真提供:報告会主催者
2024年サハラマラソン報告会の様子 写真提供:報告会主催者

およそ250キロのコースを、食料や寝袋など必要な装備を背負って7日間で走るサハラマラソンは、世界一過酷なレースともいわれています。情報だけ見ていると、「絶対無理」と思う人が大半ではないでしょうか。ところが、「完走した人もふつうの人間で、初マラソンの人もいる」と言う佐谷さん。

佐谷さん「250キロの砂漠を、荷物を背負って走るなんて不可能じゃない?って思うけど、歩けなかった赤ちゃんが歩けるようになって、距離が5キロになり、100キロになっていくだけ。運動経験が乏しい初マラソンの人も完走しているし、歩きつづけるって決めて出る人もいると話すと、オレでもできるんじゃないか、行っちゃおうかなという人が出てくる。そういう“のり”で、いけいけで申し込むのが大事」


佐谷さんは、都内と鋸南町との2拠点生活をしながら、週末は保田駅前にあるパクチー銀行で、南房総エリアの食材を使ったパクチー料理を提供しています。

パクチー銀行の外観
パクチー銀行の外観

2015年にサハラマラソンを完走し、国内外のマラソン大会に出場しているランナーであり、世界初のパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」をオープンさせた経験もあります。「パクチーなんかじゃ無理じゃない?」と周囲から言われましたが、それは道筋が見 えないから否定するのだと佐谷さんは言います。

佐谷さんが出場したマラソン大会のメダル
佐谷さんが出場したマラソン大会のメダル

佐谷さん「何をするにもワープはできないから、一つ一つやって進めるしかない。だから、一歩一歩道筋をつくっていった。マラソンも同じ」


砂漠の暗闇を歩き、携帯を使わない日々を過ごし、違う感覚を得ることができたサハラでの時間について、これまでも報告会で話してきました。佐谷さんの話に影響され、「申し込んじゃった」という人がいれば、夜の練習や心構えを伝える「オーバーナイト練習会」を行いました。今年3位に入賞した尾藤朋美さんも、6、7年前のオーバーナイト練習会に参加した1人だそうです。


サハラマラソンをきっかけに、パクチーハウス東京にサハラ関係の人が訪れるようになり、客層が広がって活発になっていきました。サハラマラソン出場を機に変化する人はさまざまですが、佐谷さんは「サハラマラソンに出なかったら、店を閉じなかったと思う」と言いました。


佐谷さん「前はとがった人が集まっていたけど、予約が取れない店になって、運営のノウハウができて、店も丸くなった。有名店になったから、広告やテレビ関係者がたくさん来るようになって、店の雰囲気も変わってしまった。お金を考えると止める理由はないけど、自分が持っている時間は、自分で決める。自分で探して、探検するのが大事だと思ったから」


日本人女性最年少参加者の一言で

サハラマラソンの様子 写真提供:報告会主催者
サハラマラソンの様子 写真提供:報告会主催者

毎年、サハラマラソンの報告会をやろうとは考えていませんでした。去年の報告会に山形から参加し、出場を決めたという佐々木朱珠さん(20歳)が、今年のサハラマラソンに日本人女性最年少として参加・完走しました。彼女が、「今年もやるなら鋸南町に行きたい!」と言ったのをきっかけに、行うことに。佐々木さんを含め、3人のサハラマラソン完走者が登壇を予定しています。


報告会と連動して、パクチー銀行でサハラマラソンに関する展示もスタート。出場者たちが着用したシャツやゼッケン、サハラの砂や関連書籍などが並びます。

パクチー銀行での展示の様子
パクチー銀行での展示の様子

どんな思いで毎日走り続けたのか、完走したときの気持ちや苦労したことなど、今年はどんな話が飛び出すのでしょうか。そしてまた、報告会参加者のなかから出場を決意する人 が現れるのでしょうか。


ランナーはもちろんですが、マラソンとは無縁の人でも、サハラマラソンの体験はいろいろな場面でいかせるので、老若男女問わず、多くの人にぜひ足を運んでほしい。特に南房総エリア在住の人は、わざわざ都会に出なくても、都会や遠方からここを目指してくる人 たちの集いに、興味を持って顔を出してくれたらと、個人的に思っています。

2024年報告会の登壇者たち
2024年報告会の登壇者たち

報告会後はパクチー銀行に場所を移し、懇親会も予定されているので、希望者はサハラマラソン2025完走報告会ページ(外部リンク)でご確認ください。

【イベント詳細】
名称:サハラマラソン2025完走報告会
日時:6月14日(土)
   16:00~17:50
入場:無料 ※会場費などのカンパ募集中
場所: 鋸南町中央公民館
〒299-1908 千葉県安房郡鋸南町吉浜516-1
サハラマラソン2025完走報告会ページ(外部リンク)


名称:サハラマラソン展示
日時:5月18日~6月15日 ※基本週末のみの営業
   12:00~日没まで
入場:無料 
※カフェなのでオーダーをお願いします
場所:パクチー銀行
〒299-1908 千葉県安房郡鋸
パクチー銀行公式webサイト(外部リンク)

取材協力:パクチー銀行

この記事を書いた人

鍋田ゆかり
ライター

鍋田ゆかり

Website: https://awaawalife.com/

バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。

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