【千葉市】小さなパン屋、モワティエさん
WRITTEN BY 格さん
本屋が少ない南房総・安房(あわ)エリアで、本との出会いを求めて毎年秋に開かれている「あわぶっく市」が、今年も開催されます。本好きが集まるのはもちろん、人気の飲食店を目当てに訪れる人も。たくさんの本と個性豊かな出店者と、“おいしいもの”が集まるあわぶっく市を紹介します。

あわぶっく市の発起人は、都内の本屋で働いた経験を持つ前田浩彦さん。翻訳者の妻、吉田奈緒子さんとともに南房総へ移住し、「ひまつぶしがらん堂」という屋号で本屋として地域のイベントに出店を始めました。
「本を通して違う価値観にぶつかり、それに影響されて人生が変わる人もいる。本にはそれだけの力があると思います」と話す前田さんが扱う本のテーマは、「人生を踏み外す本」。みなさんそれぞれ、人生が変わったり背中を押されたりした本が思い浮かぶのではないでしょうか。
2006年に移住し、2017年にあわぶっく市開催を目指して動き出すまでの間に、安房地域の本屋が潰れていくのを目の当たりにした前田さん。「本と出会える場所をつくれたら」と考え、それに賛同した12人の仲間と「ぶくぶくコレクティブ」を結成して運営し、今年で9回目を迎えます。

第1回目の開催では、20店の素人古本屋が出店し、300冊を超える本がやりとりされました。2019年の第3回目は、令和元年房総半島台風の2カ月後に開催。安房地域に甚大な被害をもたらし、まだまだ復旧作業が続いている中、開催すべきか悩んだ末に決行しました。31店の本屋が出店し、800冊の本がやりとりされながら、お互いの安否を確認し合える場になりました。その後コロナ禍の影響を受けながらも継続し、第8回目は29店で1,100冊以上の本が新たな持ち主のもとへ渡りました。

今年は30店の本屋のうち、8店が初出店です。「町のあらゆる所に本を」コンセプトに、鋸南町(きょなんまち)でスタートした「鋸南町まちかど図書館」や、鴨川市のメガソーラー建設事業の中止を求めて活動している「鴨川の山と川と海を守る会」などが初出店。「鴨川の山と川と海を守る会」の売り上げは、会の活動資金に使われます。

「Fortune books by あわずんぬ」は、会場で夢芝居を披露する「あわずんぬ」の店。一 冊一冊きれいにラッピングされた本の中から、おみくじを引くようにインスピレーションで本を選びます。まさに、本との出会いを楽しめる本屋です。
小学生が店長を務める「リブロス+」、館山にある書店「北条文庫」、吉田さんが訳した本を販売する「リブロイセンモナイ」と、もちろん前田さんの「ひまつぶしがらん堂」も出店。

あわぶっく市の魅力は、本好きであり、翻訳者や編集者など、本に関わっているプロの人 たちや、ユニークな出店者たちと交流しながら購入できることです。会場では毎年ミニトーク企画が開催され、今年は「本で街を変える!」と題し、「駅の図書室FLAT」「い鉄ブックス」「星空の小さな図書館」「鋸南町まちかど図書館」の主催者たちがトークを繰り広げる予定です。
会場には「ぶくぶくとりかえっこ」コーナーが設置され、持参した本と好きな本を交換できるので、ぜひ読み終えた本を手に、あわぶっく市へお越しください。
【イベント情報】
名称:あわぶっく市
日時:11月16日
10:00〜15:00
場所:道の駅ローズマリー公園
〒299-2521 千葉県南房総市白子1501
公式instagram
取材協力:ぶくぶくコレクティブ
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バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。
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