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WRITTEN BY RICA
京都国立博物館で9月6日まで行われている特別展は、辰馬考古資料館の名品&特集展示「埋納」~地下に願いを~です。

4年前の2022年夏、京都国立博物館で大阪府河内長野市にある観心寺と金剛寺の寺宝を紹介する特別展「河内長野の霊地 観心寺と金剛寺−真言密教と南朝の遺産−」が京都国立博物館で開催されたので、特別に取材させていただきました。
そのご縁もあり、博物館から今回のご案内を頂いた私は、「特別展辰馬考古資料館の名品&特集展示「埋納」地下に願いを」の内覧会を取材させていただきました。

ということで、記者会見の現場に向かいました。ここで特別展の主役、公益財団法人 辰馬考古資料館についておさらいすると、1976年に兵庫県西宮市において、辰馬悦蔵(白鷹酒造三代目)により設立された博物館です。
歴史をおさらいすると、酒蔵で有名な灘五郷の銘酒「白鹿」を醸す辰馬本家酒造から、1862年に初代・辰馬悦蔵が分家して「白鷹」を創業しました。
その後、白鷹の三代目・辰馬悦蔵が考古学を志して収集した貴重な銅鐸などの考古資料や、初代からの親交で伝わる富岡鉄斎の作品群を保存・公開するための辰馬考古資料館の設立につながります。

辰馬考古資料館は、縄文土器・土偶・銅鐸など考古資料約500件と、富岡鉄斎作品約150点を所蔵。特に銅鐸コレクションは日本屈指の質・量を誇り、数多くの重要文化財を有します。
現在は建て替え工事で長期休館中ですが、そのタイミングで貴重な名品が京都国立博物館で特別展として公開されることになりました。

そして結果的に日程が重なったのですが、関連も感じるということで特集展示埋納(アンダーグラウンド)─地下に願いを─についての紹介もありました。

内覧会で最初に見て驚いたのは銅鐸(どうたく)の多さです。辰馬考古資料館の銅鐸コレクションは、日本屈指の質量を誇ります。
銅鐸をおさらいすると、弥生時代に西日本を中心に用いられた青銅製の祭器です。もとは朝鮮半島の銅鐸の影響を受けて生まれましたが、日本で独自の発展を遂げました。
農耕の豊穣や共同体の繁栄を祈る祭祀に使われたと考えられ、後期になると大型化していき、役目を終えると丘陵などに埋納されたそうです。

調べると、銅鐸の所蔵数は50口(件)以上(破片等を含め60件超)あります。
弥生時代前期から後期に至る銅鐸の主要な型式が揃い、その変遷と地域的特色を読み解く上で重要な手がかりを提供しています。

所蔵数のうち14件が国の重要文化財に、その他多数の銅鐸も重要美術品に指定されています。

辰馬考古資料館は銅鐸だけではありません。縄文時代から古墳時代にかけての土器や金属器、玉類など、多様な遺物が収蔵されています。

例えば、こちらの人面装飾付注口土器は縄文時代晩期の優品で、注口部に特徴的な人面装飾が施されています。国の重要文化財です。

他にも縄文時代の土器・土偶、古鏡・金属器、玉類などが展示され、ユニークな造形の人形なども展示しています。

また辰馬家と深い親交のあった富岡鉄斎(とみおか てっさい)の作品も多く所蔵しています。特に8月11日からの展示予定の「阿倍仲麻呂明州望月図・円通大師呉門隠栖図」は、鉄斎の最高傑作のひとつされる六曲一双の大作屏風で、国の重要文化財に指定されています。
馬考古資料館の名品&特集展示全体の出店一覧を見ると合計147件出店され、そのうち重要文化財が22件、重要美術品が24件です。

次に、特集展示「埋納(アンダーグラウンド)─地下に願いを─」をおさらいすると、古代の人々が地鎮のため、あるいは末法の世に備えて経典や宝物を未来へ伝えるためなど、さまざまな願いを込めて品々を地中に納めた文化を紹介しています。
今回の展示では、主に近畿地方から出土した遺物を通して、時代ごとに変化した埋納のあり方と、その背景にある人々の祈りに迫ります。

展示内容は次の通りです。
①埋納のはじまり: 古墳時代の土器埋納や、飛鳥・奈良時代の寺院建立に伴う「鎮壇具(ちんだんぐ)」・銭貨などの埋納。
②埋経と経塚: 平安時代以降、末法思想の影響などから仏典を堅牢な容器に収めて地中に埋めた「経塚(きょうづか)」の遺物や作法。
③経塚のひろがり: 山岳霊場や社寺境内、墓地など各地に広がった多様な経塚文化と副納品(毘沙門天立像や銅筒など)。
④受け継がれる埋納: 中世〜近世における文字を書いた土器(土師皿)の埋納や、現代の地鎮祭・建築儀礼へと引き継がれる文化。

主な出展品は国宝『崇福寺塔心礎納置品』や、重要文化財『花背別所経塚出土品』などで、出品一覧によると全64件のうち、国宝が6件、重要文化財が8点、重要美術品が2件、京都府指定文化財が8件展示されています。

ちなみに、特別展辰馬考古資料館の名品、「特集展示『埋納』~地下に願いを~」を公開している9月6日までは、画像のように彫刻、陶磁、金工、漆工の展示があります。

ということでごく一部ですが、「特別展辰馬考古資料館の名品」&「特集展示『埋納』~地下に願いを~」の概要をご紹介しました。
多数の国宝、重要文化財、重要美術品が展示されるまたとない機会!9月6日まで展示会を行っているので、詳細は現地でぜひ鑑賞してください。

京都国立博物館(辰馬考古資料館の名品、埋納)
会期: 2026年7月14日(火)~ 9月6日(日)
会場:平成知新館 3F-1・2、2F-1・2
開館時間: 9:30 ~ 17:00(入館は16:30まで)※金曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)
休館日: 月曜日(※7月20日(月・祝)は開館、翌7月21日(火)は休館)
観覧料: 一般 700円 / 大学生 350円(高校生以下・70歳以上等は無料)
アクセス:京阪七条駅徒歩7分、博物館三十三間堂前バス下車すぐ
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大阪府河内長野市は別名「奥河内」と呼ばれ、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結しているので、新興住宅団地が多数造成され、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。
ライター歴は10年超で、主に大阪市内で執筆活動をしていましたが、
5年前の2021年1月に縁もゆかりもない河内長野に引っ越しました。
2021年9月16日よりご縁がありYahoo!ニュースエキスパートの地域担当となり、移住して半年余りながら「よそ者」の視点で、長く住んでいる人が気づかないことを含め南河内地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を発信。
そして文章の力で「まち」が元気になる記事を提供することを心掛け、終了日である2026年3月31日まで1日も休むことなく、計1658本の記事を執筆しました。
Yahoo!ニュースエキスパート終了が決定したことを受け、2026年1月からは独自で公式サイト「南河内ニュース」を立ち上げました。
引き続き現地の情報発信を行っています。