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千葉県 -鴨川市

元教員がつくった山の中の私設美術館【鴨川市】

房総郷土美術館
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鍋田ゆかり

「有名でなくても、いい仕事をした忘れられない人を紹介したい」。そんな想いでつくられた私設の美術館で、「安房に生きた異色の墨彩画家岩崎巴人展」が開催されています。

杉林を切り開いてつくった手づくりの美術館

君津市と鴨川市の境にある、日本の原風景が残る四方木(よもぎ)地区。民家が並ぶ細い道の先にあるのが、「房総郷土美術館」です。

房総郷土美術館の外観
四方木の風景が描かれた房総郷土美術館の外観

館長の黒川武雄さんは、小学校で図画工作を教えていた元教員。退職したら美術館を始めようと、春休みや冬休みなど休みのたびに作業をしに四方木へ通いました。杉林だった場所に電気を通し、電動チェーンソーで木を伐採して開墾。基礎や骨組み、屋根は大工さんに建ててもらい、内装は自分で仕上げました。

外壁には、千葉県の花である菜の花とホオジロ(千葉県の鳥)、四方木の景色や旧道にある石仏、鳥たちを黒川さんが描きました。館内の床は、ここに生えていた杉の丸太を立てて敷き詰めてあります。美術館の中に入っても、再び山の気配を感じられる空間です。

美術館は2011年にオープンしてから、千葉県にゆかりのある作品を展示してきました。展示品は、黒川さんが50年前から集めてきたもので、自宅には数百点の作品があるといいます。

岩崎巴人の作品44点を展示中

「安房に生きた異色の墨彩画家岩崎巴人展」案内のあいさつで黒川さんは次のように記しています。

❝岩崎巴人(1917~2010)は東京に生まれ川端画学校卒業、小林古径に師事。日本美術院展や新興美術院みずから日本表現派を起こし、国際展などで活躍。1966年館山市に移住し僧籍に入り絵画と求道の精神を一体化させた生気あふれる独自の日本画を描き続けた画家である。
氏の作品44点と関連資料を展示します。ぜひ御来館下さい。❞

岩崎氏が若いころの「海や山の力強い作品が好きだった」と語る黒川さんが、展示作品の中で一番気に入っているのは「山中訪客図」。「興味を持って来てくれたらうれしい」と、話していました。

毎年春と秋に展示を行っていて、次回は10月中ごろから東金市出身の洋画家の作品展示を予定しています。

大自然の中にある美術館で過ごす時間を、お楽しみください。

【詳細情報】
名称:安房に生きた異色の墨彩画家岩崎巴人展
場所:〒299-5506 千葉県鴨川市四方木410-5
期間:3月13日(金)~5月31日(日)まで 
開館日:金・土・日曜日
時間:10:00~16:00
電話:04-7094-0333

この記事を書いた人

鍋田ゆかり
ライター

鍋田ゆかり

Website: https://awaawalife.com/

バックパッカーで世界を旅して漂着したのは、千葉県房総半島の安房(あわ)。ボロボロ古民家を仲間と改修しながら、犬猫ヤギと暮らしはじめる。安房の自然にどっぷり浸かりながら、アウトドアや暮らしを堪能しつつ、魅力ある人や場所を紹介している。

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