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神奈川県 -川崎市

「やりたい!」をカタチにー法政大学生4人が川崎銀柳街で挑む、新しいハロウィン

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WRITER
鈴木よしえ

「自分たちで考えたことを、本当に形にできるんです」

そう話す学生たちの表情は、楽しそうでいて、どこか真剣です。

川崎駅前の商店街、川崎銀柳街で、この秋、新しいハロウィンイベントが動き始めています。

銀柳街プロジェクトチーム(この日は3名で取材対応)

その中心にいるのは、法政大学の大学2年生4人。イベントの企画を考えるだけではありません。クラウドファンディングによる資金集めから、SNSでの発信、地域との打ち合わせ、子どもたちとの交流、当日の企画まで、学生たち自身が主体となって進めています。

銀柳柳プロジェクトチーム 法政大学キャリアデザイン学部 鈴木波音さん

きっかけは、大学の「PBL(Project Based Learning)」という授業でした。

これは、実際の社会や地域が抱える課題に対し、学生が自分たちで考え、行動し、解決策を探っていく「課題解決型学習」です。

人気のある授業で、応募者も多い中、選ばれた学生たち。銀柳街を担当することになった4人は、5月から活動をスタートしました。

銀柳街プロジェクトチーム 法政大学キャリアデザイン学部 坪井光さん

それまで、ほとんど顔を合わせたことも、話したこともなかったという4人。

そんな4人がチームとなり、最初に考えたのが「銀柳街をもっと盛り上げるにはどうしたらいいか」ということでした。

そこで浮かんだのが、ハロウィンです。

「川崎のハロウィン」を、もう一度

銀柳街プロジェクトチーム 法政大学キャリアデザイン学部 小栗絢香さん

かつて川崎では、ハロウィーンが大きな盛り上がりを見せていました。

仮装コンテストなども行われ、年々、仮装のクオリティーが上がり、「これ、本当に仮装?」と思うほど本格的な姿で街を歩く人も。

そんな川崎のハロウィンを知る私にとっても、学生たちの「もう一度、街を盛り上げたい」という思いには、なんだか胸が熱くなります。

ただ、今回の学生たちが目指しているのは、昔のイベントをそのまま復活させることではありません。

「いろいろな世代の人に来てもらいたい」

「カラフルで、楽しい雰囲気のイベントにしたい」

「何年も続いて、ハロウィンといえば川崎、と思ってもらえるイベントにしたい」

4人から出てくる言葉には、それぞれの個性がありながら、共通する思いがあります。

それは、世代を超えて人が集まる場所をつくりたいということ。

子どもたちだけでなく、若い世代や子育て世代、そして地域の人たちにも楽しんでもらえるイベントを目指しています。

初めてのクラウドファンディング

そして今回、学生たちが大きな一歩を踏み出しました。

それが、クラウドファンディングです。

「クラウドファンディングという存在は知っていたけれど、自分が支援したことはありませんでした」

そんな学生もいます。

それが今度は、自分たちが支援をお願いする側。

企画を考え、内容をまとめ、チラシを作り、SNSで発信する。

写真にあるクラウドファンディングのチラシも、学生たちが自分たちで制作したものです。

そして、8月30日、ついにクラウドファンディングがスタート。

始まったばかりにもかかわらず、早速、支援してくれる人が現れました。

「まだ始まったばかりですけど、実際に支援してくださる方がいると、やってきてよかったなと思います」

その言葉からは、画面の向こうにいる「応援してくれる人」の存在が、何よりの励みになっていることが伝わってきます。

小学校、美容学生……地域を巻き込みながら

活動はクラウドファンディングだけではありません。

地元の小学校を訪ね、子どもたちと一緒に新しいキャラクターを考える企画も進んでいます。

さらに、ハロウィンならではのメイク体験では、美容学生にも協力を呼びかけています。

「やりたいことがたくさんあるので、優先順位をつけるのが難しい。でも、それも楽しいです」

授業に加えてアルバイトやそれぞれの予定もある4人。

4人全員が一度に集まるのは簡単ではありません。

それでも、最近では毎日のようにLINEで連絡を取り合い、「こうしよう」「これはどうする?」と相談を重ねているそうです。

時には銀柳街まで足を運び、商店街の人たちと話し合う。

まさに、教室の中だけでは経験できない「社会との接点」です。

「初めて」が4人を強くする

今回の活動を始めて、川崎に初めて来た学生もいます。

地域の人とイベントをつくることも、クラウドファンディングも、ほとんどが初めて。

「一から作るのは、想像以上に大変です。でも、今までの授業ではなかなかできなかった経験です」

そう話します。

考えるだけなら、誰にでもできます。

「こんなことをやってみたい」と思うこともできます。

でも、それを実際に人に伝え、協力をお願いし、形にしていくとなると、話は違います。

失敗したり、予定通りに進まなかったりすることもあるでしょう。

それでも4人は、自分たちで考え、自分たちで決め、前へ進んでいます。

銀柳街と4人の学生が描く、秋の風景

川崎銀柳街商業協同組合 理事長 吉澤慶太さん

銀柳街の理事長も、そんな学生たちの姿を温かく見守っています。

商店街だけではなく、大学生、小学生、美容学生、地域の人たち――。

いろいろな人が関わることで、これまでとは違ったハロウィンが生まれるかもしれません。

学生たちが思い描くのは、仮装した人たちが行き交い、笑顔があふれ、世代を超えて交流できる「カラフルな銀柳街」。

そして、その先にあるのは、今年だけで終わらないイベントです。

「ハロウィンといえば川崎銀柳街」

そんな言葉が、いつか当たり前になる日を夢見ています。

大学2年生の4人が始めた、小さな挑戦。

でも、その一歩は、決して小さくありません。

クラウドファンディングも、イベントづくりも、まだ始まったばかり。

4人の「やってみたい!」が、商店街をどう変えていくのか。

この秋、川崎銀柳街がどんな色に染まるのか――。

学生たちの奮闘とともに、今から楽しみに見守りたいと思います。

[イベント概要]

日程: 2026年10月31日(土) 14:00〜17:00(予定)

場所: 神奈川県川崎市・川崎銀柳街(最寄り駅:JR・京急川崎駅)

川崎銀柳街商業組合住所:川崎市川崎区駅前本町3-7 TEL044-233-1666

内容: かつて川崎の街を彩ったハロウィン文化の賑わい復活を目指し、法政大学キャリアデザイン学部の学生が商店街とコラボレーションして実施する新しいイベントです。

この記事を書いた人

鈴木よしえ
おしゃべりライター

鈴木よしえ

元山形テレビアナウンサー。フジテレビ、テレビ朝日などの情報・ワイドショー番組でリポーターを務めたほか、FMラジオのパーソナリティ、各種イベント司会として活動。
現在はこれまでの取材経験を活かし、地域のニュースや人物、文化、産業の魅力を映像と記事で発信している。カメラ・音楽・ナレーションまで一貫して手がけ、生まれ育った地域をはじめ、各地の“まだ知られていない大切な物語”を丁寧に伝えている。
かわさき産業親善大使・タレント名鑑掲載。

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