【綾町・国富町】バスにのってGO!GO!GO! 車では見えない町・畑・古墳の景色
WRITTEN BY omi
《本庄古墳群》
(20) 46, 47号墳
土を盛り上げたものだけが古墳じゃない。今回紹介するのは、洞窟のように斜面を掘り込んだ古墳、46号と47号墳。これが古墳と分かるまでにはいろいろあったようです。
この横穴墓は、町の中心部からわずか数分離れた場所にあります。道路から斜面を下った木々に覆われたところ。人目を避けているようです。

木々に日が遮られて薄暗いので、古墳自体は分かりづらいですが、白い標柱が立っています。その奥に穴が開いています。これが46号墳です。

上の写真のように、横穴墓とは丘の斜面に横に穴を掘り、死者を埋葬する形の古墳です。古墳時代後期のものと言われています。一般に古墳というと、多くの方は円墳、前方後円墳などのような、土を盛り上げた形を連想します。

しかし、穴を掘っただけの横穴墓も、立派な古墳。ちなみに横穴墓に対して、土を盛った古墳は「高塚古墳」と呼ばれています。
横穴墓は、明治初期はまだ墓だとは分かっていませんでした。この穴が、住居なのか墓なのかで長い間論争が繰り広げられていたそうです。ある人は石器時代に作られたコロボックル(アイヌに伝えられている小人)が住んでいた住居だといいました。

当時、コロボックルは日本の先住民族ではないか、という説もあったそうです。
その後、遺骨や副葬品などが全国の横穴で見つかり、古墳であることが定説になりました。
46号墳の穴は幅、奥行きとも3m弱。高さは1.5mくらいでしょうか。現代人が住むのは不可能な大きさです。

天井が剥落しているので、中に入るのは危険です。遠くから眺めてみます。カメラをズームにして中を覗いてみます。便利な世の中になったものです。

中に仏像が確認できます。

46号墳の向かって右側にも洞穴があります。獣の巣みたいです。

これが47号墳です。標柱が立っていなかったら誰一人古墳だと思いませんね。

この古墳も天井が剥落しているという話で、さらに入り口も少し土砂で埋まっています。この古墳もカメラをズームにして内部を覗いてみます。
石塔と思われる石造物がありました。仏像が安置されている可能性もありますが、ここからではわかりませんでした。

47号墳の隣に祠のようなものが。

風化が進み、表情はほとんど分かりませんが、石仏が置かれています。前には白い容器が倒れています。だれかがお供えをしたのでしょうか。

姿かたちそっくりで二つならんだ46と47号墳。双子星のようです。
ふたつに何らかの関係があったのかはわかっていません。親と子供の墓?ただの偶然?それとも、ほかにもここには横穴墓の古墳があったのかもしれません。土砂で埋まってしまった可能性は十分あります。将来、新たに発見されるかもしれませんね。

取材協力:中野正裕様(くにとみ史跡・文化ガイドの会会長)
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omi
古墳好きの道産子。札幌で生まれ育ち、新宿、ニューヨークなど喧騒の場所を転々とする。2017年12月、宮崎県綾町に移住。2024年から2年間、yahoo!地域クリエイターとして宮崎県綾町、国富町、西都市情報を執筆。2024年9月、古墳記事でYahoo!MVA賞受賞。
仕事の傍らバンド、タップダンス、パントマイムの舞台活動を行っていたが、現在は活動休止中。
詳しいプロフィールはnoteにて。