【綾町・国富町】バスにのってGO!GO!GO! 車では見えない町・畑・古墳の景色
WRITTEN BY omi
桜も散り、入れ替わるようにツツジの季節が来ました。西都原の高取山公園はツツジで有名ですが、4月中旬の今はちょうど見頃のはず。そこで、咲き具合を見てきました。鮮やかな花を咲かせるツツジですが、ただ美しいだけではありません。その花には、植物の巧みな生存戦略が隠されています。
取材日:2025年4月15日(火)

頂上へと続く遊歩道を歩いていきます。道のりには、ツツジが咲き始めていますが、まだ5分咲きといったところでしょうか。これからさらに華やかになりそうです。

高取山には約6,500本のツツジが咲いているそうです。木によってはすでに満開を迎えているものもあります。下の写真を見てください。なんと鮮やかな赤!全体が満開になると、周囲は朱色で染まるのでしょうね。

赤だけでなく、薄紫の花もいいですね。

高取山で主に咲いているのは、西都市の花であるミツバツツジです。ツツジの仲間でも早く咲くことで知られ、菜の花、桜の後を引き継いで、春を彩ります。

ミツバツツジはその名の通り、枝先に3枚の葉が生えるそうです。確認してみましょう。

ギリシャ神話に登場する、ポセイドンの持つ三又の槍、トライデントのようです。ただし、すべてのミツバツツジが必ず3つ葉というわけではなく、品種や時期によっては2枚の場合もあるそうです。こうして葉だけを見ても幾何学的で、きれいですね。

子孫を残すために、植物は受粉をしなければいけません。ツツジは、花に集まってきた虫に、花粉をつけて運んでもらう方法をとっています。花をもう一度よく見てみると、ラッパ状になっていることが分かると思います。

この形状によって、蜜を求めて中に入った虫は、花の内側にある雄しべや雌しべに必ず触れることになります。このように狭い中央部に虫が進むことで、花粉が体に付きやすくなるのです。また、ツツジの花粉は納豆のように一つ一つがネバネバした糸でつながっています。そのため、虫の体に1つ花粉が付くと、繋がった他の花粉も一緒に運ばれるのです。

こうしてツツジはたくさんの花粉を虫に運んでもらいます。さらに、雌しべは雄しべより長く、これは同じ花の雄しべから花粉がつくのを避けるためと考えられています。綺麗な花には、色々な戦略が隠されているのです。といっても虫たちにとってはデメリットはありません。蜜にありつけるのですから、ウィンウィンです。

遊歩道を10分ほど登ると、頂上に到着です。

標高差は約40m。ここから西都原古墳群を一望できます。

深緑、赤、ピンクと3色のコントラストがきれいです。

周辺のツツジは、まだつぼみが多いです。つぼみをじっくり見たのは初めて。硬そうですね。

看板が立っていますが、文字が消えていて解読不可能です。大事なメッセージが書かれている気がするのですが……。それは下山後に判明しました。

景色も堪能したので、そろそろ降りましょう。

降りたところで、頂上に立っているのと同じ看板がありました。

「空きかん空きびん ゴミなどは 持ち帰りましょう」
そういうことだったのですね。
一面が紅く染まった景色は、例えるなら春の紅葉です。桜の淡い色はとても素敵ですが、その後には、こういう濃い色を求めるようになります。つくづく、人間は勝手なものですね。

ツツジはあと数日で見頃だと思います。赤く染まる景色を、ぜひともご堪能あれ。
高取山
住所:〒881-0005 宮崎県西都市三宅 (マップ)
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omi
古墳好きの道産子。札幌で生まれ育ち、新宿、ニューヨークなど喧騒の場所を転々とする。2017年12月、宮崎県綾町に移住。2024年から2年間、yahoo!地域クリエイターとして宮崎県綾町、国富町、西都市情報を執筆。2024年9月、古墳記事でYahoo!MVA賞受賞。
仕事の傍らバンド、タップダンス、パントマイムの舞台活動を行っていたが、現在は活動休止中。
詳しいプロフィールはnoteにて。