【横浜市】の歴史を語る上で欠かせない“美しい博物館”のようなクラシックホテル「ホテルニューグランド」
WRITTEN BY 佐原ねお
【プライスレス藤沢】
~藤沢の魅力を再発見~
藤沢市内で見つけたプライスレスな情報シリーズ。163カ所目は藤沢市片瀬及び片瀬海岸エリアに点在する石柱です。
藤沢市内を巡っていると、街角にひっそりと佇む不思議な石柱を見かけることがあります。刻まれた文字は一見シンプルですが、なかなか読み取ることができず、どこかミステリアスな印象。
実はこの石柱…

『江の島弁財天道標』と呼ばれる歴史遺産で、『江の島弁財天』への参詣道を示すために、江戸時代から明治期にかけて建立された道標。
江の島は『江の島弁財天』信仰の霊場として広く知られ、当時は江戸をはじめ、全国各地から多くの参詣者が訪れていました。江戸時代の中頃以降になると、庶民の旅がますます盛んに。東海道を通って江の島を目指す人々も増えたため、道中には参詣者を導くための道標が整備されたというわけです。

案内板の内容を要約すると…
江の島道標は、江の島弁財天への参詣道を示す石柱で、杉山検校(鍼術家)が寄進したと伝えられます。現在、藤沢市内外で十数基が確認され、そのうち市内の12基が藤沢市の重要文化財に指定されています。すべて頂部がとがった角柱型で、多くは正面に弁財天を表す梵字と「ゑのしま道」、右側面に「一切衆生」、左側面に「二世安楽」と刻まれ、参詣者の現世・来世での安穏・極楽への願いが込められています。
といった内容が書かれています。特に、洲鼻通りから『泉蔵寺』のある片瀬エリアにかけては、『江の島弁財天道標』が集中的に点在。

『藤沢市南消防署 片瀬分遣所』の近くに現存する『江の島弁財天道標』には、「従是右江嶋道」「左龍口道」「願主 江戸糀町」と刻まれており、この願主名から、当時の江戸の講中によって建立されたものであることがうかがえます。

この場所からさらに北へ進んだ、『片瀬市民センター』の手前にも、もう1基の『江の島弁財天道標』が確認できます。

こちらの道標の特筆すべき点は、裏側に「西行のもとり松(さいぎょうのもとりまつ)」と刻まれていること。「西行のもとり松」とは、歌人・西行法師にまつわる伝承が残る松の木を指し、西行法師がこの松のそばで出会った童の歌に驚き、もと来た道を引き返したと伝えられています。


この先の「片瀬小学校」へと続く道の途中にも、時代を超えて旅人の道しるべとなっている『江の島弁財天道標』が見られます。この春は、昔の旅人に思いを馳せながら、周辺をゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。付近には、『常立寺』や和菓子店『一菓(いっか)』などもあります。
基本情報
『江の島弁財天道標』
住所:藤沢市片瀬及び片瀬海岸
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ころんころ
神奈川県を中心に活動するライター。
「読まずにいられない記事タイトル」を信条に、地域の魅力や出来事を伝える。
2021年~2026年まで Yahoo!ニュース エキスパート 地域クリエイターとして活動。
2024年には ベストエキスパート2024 を受賞。
このほか、昭文社「まっぷるトラベルガイド」をはじめ、複数媒体・紙面で執筆。現在は「湘南経済新聞」などで執筆する。
元証券会社人事部出身。
年金アドバイザー資格(最上位2級)を持ち、キャリアや生活に関するテーマにも強みを持つ。