【横浜市】の歴史を語る上で欠かせない“美しい博物館”のようなクラシックホテル「ホテルニューグランド」
WRITTEN BY 佐原ねお

写真に収められた、青空に映える見事な「東海道川崎宿 江戸口案内横断幕」。横幅12メートルにも及ぶこの立派な幕は、今春、高架下のフェンスに設置されました。一見すると景観の一部ですが、ここに至るまでには、街の案内人や地域住民が重ねてきた、20年以上の熱い歩みとドラマがありました。

江戸口案内プロジェクト 代表 簾内由美子さん
物語は、川崎宿が起立400年という大きな節目を迎える約20年前、2004年ごろに遡ります。「せっかく旧東海道を歩いてきても、案内が分かりにくくて、多くの人が通り過ぎてしまう。実にもったいない」――。東海道かわさき宿交流館でガイドを務める簾内(すのうち)さんたちガイド協会のメンバーは、そんな旅行者たちの切実な声に胸を痛めていました。当時の旧東海道は、案内板が植木に隠れてしまうなど、初めて訪れる人には分かりにくい状態だったのです。

植木に隠れた 旧東海道の看板
「ここがかつての宿場町、川崎宿なのだと、歩く人すべてに伝えたい」。その強い思いが行政や地域を動かしました。情報発信のシンボルとして「東海道川崎宿」の信号機が設置され、足元のマンホールには美しい川崎宿の浮世絵が描かれました。街を歩けば自然と歴史が目に飛び込んでくる、そんな仕掛けが一つひとつ、丁寧に整えられていったのです。

川崎宿京口の看板
そして昨年、京都側の出入り口である「京口」に記念の看板が設置されたことに続き、今春、ついに江戸側の出入り口である「江戸口」に、待望の案内横断幕が完成しました。

かつての江戸口は、多摩川の「六郷の渡し」を渡ってすぐの場所にあり、石垣を積んだ「土居(どい)」が設けられた川崎宿の東の玄関口でした。今回設置された12メートルの横断幕は、幕府の決まり事を掲げた「高札場(こうさつば)」の屋根をイメージした趣あるデザイン。背景には、かつて暴れ川だった多摩川の流れに沿って緩やかに曲がる旧東海道の街並みや、当時の賑わいを伝える浮世絵が美しく描かれています。

実は、設置場所の後ろにはもともと多くの落書きがあったそうです。しかし、地域メンバーの熱意に応え、国土交通省が幕のサイズに合わせて壁面をきれいに塗り直してくれたという心温まる舞台裏もありました。行政と民間が文字通り「共同」で作り上げた、街の新しい顔です。

ホテル縁道前でCCC川崎宿の清掃後のコーヒータイム
この江戸口案内横断幕の完成を祝い、2026年6月6日(土)の午前9時からは、地域清掃活動「CCC川崎宿」の後にお披露目会が開催されます。当日は、「東海道かわさき宿交流館」に集合し、多摩川方面へ向かって参加者全員でゴミ拾いを行います。美しくなった街を歩きながら、新設された横断幕を見学。さらに、まちづくりの一環としてこの横断幕設置に奔走したプロジェクトメンバーから、設置にかける熱い思いやこれまでの活動について直接お話を聞くことができる、貴重な機会となります。

清掃の後は、六郷の渡し場跡で、多摩川ののどかな景色を眺めながらのコーヒータイム。さらに嬉しいサプライズとして、「東海道BEER川崎宿工場」から、「川崎宿ラベル」ノンアルコールビールが参加者全員に振る舞われます。歴史を学ぶだけでなく、今を生きる地域の温かい「つながり」を肌で感じられる、ささやかで贅沢な朝の時間になりそうです。

2023年に設置された120基の中間灯
川崎宿の進化はこれだけにとどまりません。2026年5月28日には、さらなるビッグニュースが決定しました。10月4日に開催される一大イベント「東海道川崎宿場まつり」に向けて、豪華賞品が当たる「フォトラリー」の開催が発表されたのです。

俳人 松尾芭蕉の句碑

菓寮 東照前に設置された東海道川崎宿の信号機
開催期間は6月6日から10月4日まで。参加方法は、新しくできた「江戸口案内横断幕」の写真1枚と、川崎宿にまつわる街並みや信号機などの写真3枚以上(計4枚以上)を、Instagramにハッシュタグ「#東海道川崎宿江戸口案内横断幕設置記念」を付けて投稿するだけ。投稿された写真の中から「いいね!」の数が多かった上位5名には、豪華な賞品がプレゼントされます。表彰式は、宿場まつりのステージで行われる予定です。

東海道かわさき宿交流館の1階には、万年屋の一部が再現されています
かつて坂本龍馬が密談を交わしたという万年屋の伝説や、道路が少し盛り上がった「備(そなえ)工事」の面影など、歩けば歩くほど奥深い魅力が見つかる川崎宿。新しく揃った江戸口・京口の看板や、誇らしげに立つ信号機、そして簾内さんたち地域の人々の笑顔。ぜひカメラを片手に、あなただけの「川崎宿の美しさ」を見つけに、街へ繰り出してみませんか?
【東海道川崎宿 フォトラリー 開催概要】
江戸口案内横断幕の設置を記念し、川崎宿の魅力を再発見するフォトラリーが開催されます。Instagramからの投稿で簡単に参加でき、上位の方には豪華なプレゼントも用意されています。
開催期間:2026年6月6日(土) 〜 10月4日(日)14:00まで
参加方法・応募条件:Instagram(インスタグラム)にて、指定のハッシュタグを付け、計4枚以上の写真を投稿してください。
指定ハッシュタグ: #東海道川崎宿江戸口案内横断幕設置記念
投稿が必要な写真(条件):江戸口案内横断幕の写真(1枚・必須)・横断幕以外の川崎宿にまつわる写真(3枚以上)
*投稿された作品の中から、「いいね!」数の多い順に上位5名様へ豪華な賞品をプレゼント。
表彰式の日程: 2026年10月4日(日)
場所: 「東海道川崎宿場まつり」のイベント内にて実施予定
主催:東海道川崎宿周辺まちづくり会議 江戸口充実案内プロジェクトメンバー
東海道かわさき宿交流館住所:川崎市川崎区本町1-8-4
菓寮 東照住所:川崎市川崎区本町1-8-9
東海道BEER川崎宿工場住所:川崎市川崎区本町1-4-1
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鈴木よしえ
元山形テレビアナウンサー。フジテレビ、テレビ朝日などの情報・ワイドショー番組でリポーターを務めたほか、FMラジオのパーソナリティ、各種イベント司会として活動。
現在はこれまでの取材経験を活かし、地域のニュースや人物、文化、産業の魅力を映像と記事で発信している。カメラ・音楽・ナレーションまで一貫して手がけ、生まれ育った地域をはじめ、各地の“まだ知られていない大切な物語”を丁寧に伝えている。
かわさき産業親善大使・タレント名鑑掲載。