【東京都杉並区】荻窪の路地裏にオープンして6年目。「美味しいものを少しずつ」をポリシーに、創意工夫に満ちた進化形の和食が味わえる店。
WRITTEN BY 酔街草

『もつやき長良』
JR高円寺駅の高架下にできた「高円寺マシタ」内に、新店舗の立ち呑み酒場がオープンすると聞いて場所確認に訪れた某日。10月に開催された『高円寺フェス2024』にて街中を散策していた際にも気になっていたオレンジ色の看板に再遭遇。

ふと気づけば店員さんらしき人物と目が合って、ビニール扉が”よいしょ!”と開かれ、店内に吸い込まれていた。『やきとん長良(ながら)』は2023年2月の開業、以前は確か沖縄料理の店だった場所だ。

店内はカウンター5席、テーブル6席と小ぢんまりとした造りだが、道路に面したテラス席も人気のようで、まだ陽が残っている平日の時間帯にも関わらず、すでに若者グループで盛り上がっている。カウンターは常連と思しき年配者で満席。高円寺界隈の酒場では見慣れた光景ではある。
まずは、瓶ビールの「赤星」を頼んでメニューの吟味の開始だ。「やきとん」や「ホルモン刺」は勿論なのだが、”イチオシ”と添書きされた「焼き刺し盛り合わせ」に目が止まる。卓上の小さな七輪でセルフで焼くスタイルで、一人呑み用にハーフサイズもある、との表記。店内の雰囲気と言い、メニューの品揃いと言い、既視感満載ではないか!
幸いオーナー店長の山田涼輔さんに話を聞くことができて、すべてが腑に落ちた。
山田さんは西荻窪の『やきとん豪(ごう)』の出身で、『やきとん豪』阿佐ヶ谷店の店長を経て独立し、高円寺に自分の店を構えたとのこと。「店名の由来ですか?単純に僕が岐阜市長良の出身だからです。ええ、芝浦市場直送の朝締めホルモンを使ったり、おまかせ串や焼き刺しなどは『やきとん豪』のスタイルを踏襲していますが、この店ならではのオリジナリティも追求していますよ」


さて、さっそく串5本のおまかせと行きたいところだが、今宵のイントロは「ナンコツ刺」「コブクロ刺」(各450円*税別/以下同)からスタート。
コリコリとしたナンコツの食感と弾力のあるコブクロの食感が小気味良く、あっさり目の味付けがビールを進ませる。

人気メニューの「焼き刺し盛り合わせ」は通常880円なのだが、一人呑みの際に限ってハーフサイズを500円で提供してもらえる。とは言え、1000円以下でこのグレードのホルモンが自分好みの焼き方で楽しめるなら、一人呑みでも通常サイズは行けてしまうはず。ゴマ塩、塩レモン、醤油ダレと3種類のタレが添えられるので、味変をしながら楽しみたい。

串焼きはどれも1本150円と明快だ。迷ったら「おまかせ串5本セット」(700円)を頼むのが良いだろう。味付けは注文の際に指定できるのだが、こちらもお任せにするのがお勧めだ。
店長の山田さん曰く、「独立する際に、タレだけは自分で研究してオリジナルのものにしています。試行錯誤している時にたまたま間違えて調合したのが良くて、それを改良しつつ使っています」
”怪我の功名”とも言うべき絶妙なタレの味は、是非、味わっていただきたい。

酔街草として欠かせないアイテムが「アジフライ」(450円)。この値段でしっかり2枚なのにも驚くが、添えてあるピンク色の自家製タルタルソースがなかなかの美味。メニューを覗くと、「しば漬けタルタルソース」(250円)が単品でも注文可能とあり、さっそく追加する。
「このタルタルソースで呑める!」との客からのリクエストで実現したメニューで、女性客に人気なのだそう。




高円寺に限った訳ではないが、良い酒場なるものは客を飽きさせない酒と肴を揃えている。それがやがて常連客を生み出す要因ともなる。
この店の的を得たメニュー構成を見ると気分が落ち着くのも、呑兵衛の性(さが)だろうか。


「オープンしてまだ2年に満たないのですが、おかげさまで早い時間帯は常連さんが、遅い時間帯や週末は男女問わず若い方たちのリピーターが多い感じですね。僕はお客さんはその日の癒しにいらっしゃるので、接客が第一と考えているんです。ドリンクの提供もスピード重視。自分が待たされるの嫌だというのもありますが(笑)」
すでに酒場激戦区の高円寺の街にもすっかり溶け込んでいるようで何よりだ。
さてさて今宵も大満足、ご馳走様!
『やきとん長良』
住所:杉並区高円寺南3-58-18山本ビル1F
アクセス: JR高円寺駅南口から徒歩1~2分
営業時間:平日 16:00-24:00 土曜 14:00-24:00 日・祝 14:00-23:00
不定休
*クレジットカード、電子マネー不可
(この記事は「Yahoo!ニュース エキスパート」2024年12月8日掲載時の内容です。現在の価格、営業時間、定休日などは最新情報にてご確認ください)
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